沖村・徳岩寺の大般若札で狐が入らない
どんな伝承か
沖村の徳岩寺では、正月の大般若経会の折に「天下泰平五穀豊登 火盗潜沙諸縁吉利 金剛山徳岩寺」と記した祈禱札を配る。沖村中ノ切では、この御札を貼っておくと狐がこわがって家に入って来ないという。同様の祈禱札は山之腰の本入寺、鍛治ヶ一色の雲太寺、弥勒寺の東光寺、西之保の普門寺や宝円寺でも出している。大般若の祈禱札はどこに貼っても構わないとされ、多くは戸口や居間に貼られた。
原典より
児社の付近に大杉のような大蛇がいたといわれる(→『通史編1』五八○頁)。—— 西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町が編んだ町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節を大字ごとの十九項に分けて並べ、五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。