白ヘビが舞った白蛇の滝
どんな伝承か
柱松の聖社のそばに、落武者の時代から木造の三尺社が立つ。荒谷山の大蛇来氏まで参るのは遠いため、同じ木像の不動明王をここに祀ったものだという。堂の下には六メートルほどの滝が落ち、白蛇の滝と呼ばれる。昭和十年に社を建て替えた折、大工の土田正一と池田清治が古い堂を壊すと、屋根の中から二メートルほどの白ヘビが現れ、下の石垣の間へ入っていった。参詣人でこれを見た者も多い。昭和三年ごろからは干ばつのたび、裸で不動を抱えて滝つぼに入る雨ごいが行われた。あるとき祈とうの最中に霞が下り、白ヘビが前で舞うので神主は続けられず、にわかの大雨も重なって恐ろしくなり中止した。以来この行事はやめたという。
原典より
柱松の聖社のかたわらに、木造の三尺社が落武者時代からある。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。