汚すと嵐を呼んだ三社森の刀那神社
どんな伝承か
鯖江市尾花町、尾花と沢の間の茨田谷の地籍に、三社森と呼ばれる聖地があり、今は碑が立つ。昔は数百年を経た古木がうっそうと茂り、尾花・沢・日方の三神がまつられていたという。ここには皇女茨田姫を祭る刀那神社があり、境内を汚したり、死人が社前を通ったりすると、必ず暴風雨が起こったと伝わる。またこの社前で弁慶がいくさの相談をしたともいう。明治四十一年に河和田神社へ合祀されて社は無くなったが、聖地が汚され地籍が消えるのを恐れた人々が碑を立てた。二月五日には吹雪でも尾花の人々が神酒や供え餅を携えて参詣する。昔は女人禁制の山であった。
原典より
尾花と沢との間のバスの走る河和田線近くの茨田谷の地籍に碑が立っている。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。