文字が阿弥陀の姿に変わった蓮如の名号
どんな伝承か
鯖江市下河端町の蓮光寺には、蓮如上人が染筆した六字の名号が、いつしか阿弥陀如来の尊影となって拝まれるようになったという軸が伝わる。明治五年の由緒記によれば、蓮光寺は建久二年に佐々木高綱が建立した華台院蓮光寺で、もとは天台宗であった。文明三年、本願寺第八世蓮如上人が越前へ下向した折、住職の元浄法印は檀頭の乗鞍六右衛門を伴って湯尾峠まで出迎え、問答の末に師弟の契りを結んで浄念と改名し、大幅の六字名号を賜ったという。ところが五十年ほど前から、その名号が消え失せてしまった。
原典より
下河端町の蓮光寺に、蓮如上人染筆の六字の名号が、阿弥陀如来の尊影となって拝まれるようになったという軸がある。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。