大雪で遺骨がのぞいた存如上人のお塚所
どんな伝承か
鯖江市糺町に存如上人の御廟所があり、俗にお塚所と呼ばれている。存如上人は蓮如上人の父君で、長禄元年六月十八日に遷化し、上石田で葬られた。塚所は初め下石田にあったが、慶長三年、西光寺の移転とともに糺町の現在地へ移された。三百貫余りもある大岩を蓋とし、その上に盛り土をして塚を立てたという。塚所には松の大木があり、覚兵衛という道場守りが世話をしていた。文政のころ、寒中の大雪で墳墓が破損し、天保十五年七月十七日、掃除に来た道場守りが碑石の割れ目からお骨が見えるのを見つけた。西光寺第十六世本満僧都はお骨を壺に納め、嘉永七年五月にようやく修復が認められた。
原典より
糺町に存如上人の御廟所がある。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。