夢告で疋田から迎えた不動尊
どんな伝承か
川去町の出身で、徳川の末期に出家して叡山で修行を積んだ不動院照瑞法師という高僧がいた。ある日、敦賀郡疋田の不動尊を守護せよという夢のお告げを受ける。法師はただちにその不動尊を疋田から川去へ迎え、明治の初めごろ、自分の持ち山に堂を建てて安置したという。嘉永年間の記録によれば、円厨子に納められた十五センチほどの霊像で、高野大師が一刀で刻んだ真作だと伝える。毎年二月二十八日には僧四人の読経で盛大な祭りが営まれ、近郷から大勢の信仰者が参る。今は法師の子孫である鷲田勝利家が守っている。
原典より
朝日町の雀越に不動尊をまつったお堂がある。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。