茶の株の下で見つかった御隠居様
どんな伝承か
北中町では古くから泰澄大師の作という木像を氏神として敬ってきたが、あるときその木像を失ってしまった。やむなく村では改めて八幡を氏神に迎えて祀った。ところがある夜、神主の夢にもとの神が現れ、自分は今、野の茶の株の下にいると告げる。村人が大勢で迎えに出向くと、果たしてそこに木像が見つかった。以来この像は御隠居様と呼ばれるようになり、今は円入寺に安置されて、毎年一月一日に拝むことができる。
原典より
北中町では氏神として、昔から泰澄大師作の木像を崇拝していた。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。