沼の主になった若者よぞう
どんな伝承か
むかし、萩野ではないが遠くない村に、よぞうという若者が住んでいた。ある日、山の沼へ雑魚を捕りに出かけ、赤い魚が釣れたので串に刺して焼いて食った。すると喉が渇いてたまらなくなり、沼の水を一滴残らず飲み干してもなお足りず、水の湧く沼の中心へ泥を分けて入っていった。飲むうちに手足に鱗が生え、眼が光り、耳まで口が裂けて蛇体となった。迎えに来た家人に、もう迎えに来ないでくれと告げて水へ沈み、よぞうは沼の主になったという。それゆえ、みだりに沼の魚を捕って食うものではないと戒められている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。