鷹を追って出会った金色の熊
どんな伝承か
越中守佐伯有若の家では、仲春の上旬、鷹狩のために雪の高い山へ登ったところ、鷹が空へ飛び去って見失った。これを尋ねて深い山に分け入るうち熊を見つけて射たが、熊は立ったまま高い山へ登っていく。追って見れば、その熊は金色の阿弥陀如来であった。原文は岩石の山にちなむ名を腰・肩・頭と五つ挙げ、最後に有若が菩提心を発したと記して途切れている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第6巻』は、富山・石川・福井の北陸三県の伝説を集めた伝説集成の一巻である。神々の国争い、弘法大師や義経の遍歴、片目の魚、猿神や化物の退治など、伝承地を示した話を掲げ、県別の類話と古記録の文献記事を添える。巻末に福田晃の解説「主人公にたどる伝承世界」と、県ごとに近世の地誌から市町村史・民話集までを並べた使用資料一覧を置く。