毘沙門の宝が移った長左と光友
どんな伝承か
敦賀市長谷に伝わる長者の話である。ある年の大晦日の晩、毘沙門さんが宝物を持たせて使いを長左の家へ向かわせた。ところが長左はすでに寝入っており、使いは宝を渡せぬまま戻ってそのことを告げた。それを聞いた毘沙門さんは、寝ているのなら光友へ持って行けと命じたという。こうして長左の家は没落し、光友の家は栄えた。この由来から、長左では大晦日に早く床につき、光友では夜遅くまで起きていると語り継がれている。
原典より
<柳田——「長者屋敷」>ある年の大晦日の晩に、毘沙門さんが、宝物を持たせて長左へ行かせた。—— 日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第6巻』は、富山・石川・福井の北陸三県の伝説を集めた伝説集成の一巻である。神々の国争い、弘法大師や義経の遍歴、片目の魚、猿神や化物の退治など、伝承地を示した話を掲げ、県別の類話と古記録の文献記事を添える。巻末に福田晃の解説「主人公にたどる伝承世界」と、県ごとに近世の地誌から市町村史・民話集までを並べた使用資料一覧を置く。