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白百足が現れて衰えた銭亀の家

所在地兵庫県佐用郡佐用町口長谷(毘沙門堂)
年代伝承(口承)
登場銭亀、没落した財産家(屋号)
出典日本伝説大系 第8巻

どんな伝承か

銭亀さんは家から平福まで他人の土地を踏まずに行けるほどの財産家であった。ある夜、囲炉裏の自在鉤が晒木綿を巻きつけたように白くなって動いているのを女中が見つけて大騒ぎになった。よく見ると大蛇のような白百足である。見つかったと悟った大百足は屋根裏から破風に出て、屋根棟ほどもある正体をわずかに闇にさらし、いずこへともなく姿を消した。村人は毘沙門の使い姫は百足だから裏山の毘沙門さんの使いに違いないといい、毘沙門堂と銭亀さんの間で道切りをするよう勧めた。村人は百足が通ると思われる道筋に一メートルほどの段を掘り、道切りの作法をした。以後大百足は現れなくなったが、銭亀さんの家には不幸が相次ぎ、財産も次々と人手に渡ってまたたく間に落ちぶれたという。

原典より

銭亀さんは家から平福へ行くまで、他人の土地を踏まずに行けるほどの財産家であった。—— 日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第8巻』は、黄地百合子・酒向伸行・田中久夫が滋賀・京都・兵庫の三府県を分担して執筆し、福田晃がまとめた伝説集である。丹波の湖を神々が切り開いた国造りの話、神同士の争い、英雄や長者の盛衰、蛇と人の話、魚・鳥・石・塚・祠堂の由来などを、各地の口承や記載資料から集める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、高木敏雄・柳田国男の対応する話名を付す。

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