鈴山に埋めた黄金の鶏と暁の声
どんな伝承か
神功皇后が堺の浦へ上陸し、三国ヶ丘で「かたたがい」をされたときのことである。皇后は日ごろ肌身離さず持っていた黄金の小さな鶏を丘に埋め、ここで永久に民人に暁を告げよと仰せられた。それ以来、毎朝、鶏の声が響き渡るようになり、村人たちはこの声で目を覚ましたという。方違神社の南方にある鈴山がその場所であるといわれている。この金鶏の声を聞くと幸福が来るといい、節分の夜など、この鈴山の下で一夜を明かす人が多い。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第9巻』は、日本伝説大系編集委員会が編んだ伝説資料集の一巻である。三重・奈良・和歌山・大阪の各地に伝わる伝説を、三輪山・安珍清姫・弘法清水・油掛け地蔵など百余りの話型ごとに集める。各話型は例話を冒頭に据えて『日本伝説名彙』などとの対応を示し、〔類話〕に伝承地と出典つきの梗概を並べ、〔文献〕に近世以前の史料の原文を添えて補う構成をとる。