海底から上がる鳴門明神の竜灯
どんな伝承か
玖珂郡誌の伝えるところによる。鳴門明神は祭神五座を祀り、大畠明神とも迫門明神とも呼ばれる。毎年十二月晦日の夜更け過ぎに怪しい火が現れる。灯火は鳴門の海底から出て社の中へ至り、俗にこれを竜灯という。火の数は一つ二つのときも三つ五つのときもあり、年によって違う。祭礼は正月二十三日で神輿の出御はない。社の左脇には昔から竜灯松と呼ばれる大松があり、大晦日の丑の上刻に海中から竜灯が上がるという。海上の静穏と船の安全を守る神である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。