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夢の告げと娘袈裟の亡骸

所在地鹿児島県薩摩川内市高江町
年代伝承(口承)
登場小野仙右衛門、袈裟、工事奉行、人柱になった仙右衛門の一人娘
出典日本伝説大系 第14巻

どんな伝承か

高江は洪水と旱魃に苦しむ土地であった。延宝七年、島津公は工事奉行小野仙右衛門に命じて堤防を築かせたが、激流のため八年を経ても完成しない。ある夜、仙右衛門は権現の夢告を受け、横継ぎ入りの着物を着た女を人柱に立て、岸からその場所へ縄を張れと告げられる。翌朝、横継ぎ入りの着物を着ていたのは一人娘の袈裟であった。嵐の日、川中の岩島に袈裟の亡骸が引っかかる。長崎の岸から投げた縄はその岩に止まり、蛇のようにうねって越路川まで流れ、所々で折れ曲りながら対岸に達した。以後工事は進み、長さ三百六十間、広さ六間余の大堤防が出来上った。堤防の屈曲は縄の流れた跡だという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第14巻』は、熊本・宮崎・鹿児島の三県に伝わる伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。阿蘇の大鯰や海幸山幸など神話に連なる話から、為朝・景清・人丸姫の伝承、長者や河童・狐の話、池の主や大蜘蛛退治、狩人と犬の話までを収める。各項目は口承を重んじた例話を冒頭に据え、梗概にした類話と、『肥後国誌』など近世以後の史料を原文で引く文献を続け、全体を文化叙事伝説と自然説明伝説の部に分ける。

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