ンマテダの夢に通う蛇神
どんな伝承か
母神ンマテダが娘神ヤマヌフシライを連れ、テンヤ・ウィヤからナカズマへ降臨した。飲み水がないので西へ移り、狩俣の後方でようやく湧き水を見つける。近くのウブフンムイに住もうと小屋を建てる途中、ヤマヌフシライは怪我で死ぬ。ンマテダは一人ナカフンムイへ移り住むが、毎夜、枕もとに青年が坐る夢を見て身ごもる。素性を確かめようと青年の右肩へ千尋の糸を付けた針を刺し、翌朝たどると糸は近くの洞穴に入り、右目を貫かれた大蛇が苦しんでいた。恐れて帰った晩、青年はまた現れ、自分はテンヤ・ウイヤから降臨した神で必ず男児が生まれると告げて消える。数か月後、男児が生まれた朝に大蛇は七つの光を放って天へ舞い上がったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(山下欣一・遠藤庄治・福田晃(編集執筆)・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第15巻』は、山下欣一・遠藤庄治・福田晃が奄美・沖縄本島・沖縄先島の編集執筆を分担し、福田晃が全体をまとめた伝説集である。島々の口承伝説を、市町村の民話集や大学の口承文芸研究会の採集稿、近世の文献から集め、天地や人類の始まり、島建ての神、キジムナー、蛇婿、津波、御嶽や墓の由来などを収める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、類話は地域別に配列する。