龍を彫った滝と義家の蹄跡
どんな伝承か
湖南町三代の東南およそ六キロ半、谷あいに高さ五メートルばかりの滝が二条かかる。不動滝という。滝の上の岩には龍が彫られていて、旱のときはそこで雨乞いをしたと伝わるが、いまその跡は分からない。岩には八幡太郎義家が馬で登った際に踏ん張った蹄の跡も残るという。滝の水で目を洗えば眼病が治るともいわれる。前九年の役で阿倍貞任を討ちに来た義家は、八幡岳の頂から不動明王を念じ、猪苗代湖畔を行く敵将めがけて矢を放った。矢の落ちた舟津には鏑矢神社が祀られている。
原典より
湖南町三代部落の東南約六・五キロメートルの所に、谷間より落下する高さ五メートル余の二条の不動滝がある。—— 郡山の伝説(郡山市教育委員会(編)・大島建彦(監修)・ふるさとの文化財調査事業・1986年(昭和61年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
郡山の伝説(郡山市教育委員会(編)・大島建彦(監修)・ふるさとの文化財調査事業・1986年(昭和61年))
『郡山の伝説』は、郡山市教育委員会が大島建彦の監修を受けて昭和六十一年に編んだ伝説集である。昭和五十九年度の「ふるさとの文化財調査事業」で調査員が市内全域から採集した伝説を中心に、郷土誌などで補った話を収め、采女伝説や坂上田村麻呂・源義家・弘法大師にまつわる話が多い。『日本伝説名彙』にならって木・石岩・水・塚・坂峠山・祠堂・家村・祭礼行事の部に分け、各話に伝承地と報告者名を添え、巻頭に監修者の解説を置く。