色で作柄を告げる御崎社の豊年石
どんな伝承か
穴山町伊藤窪には、新府城の鬼門除けとして稲荷を祀る御崎社があり、「御崎の納涼」の名所として知られる。その社前に高さ一メートルほどの豊年石がある。この石は年の作柄を知らせるといわれ、豊作の年には春分から秋分まで紫紺色を帯び、凶作の年には青白くなる。苔が湿り気で色を変えるためだが、信長の暴政ののち徳川家康がこの地に来て腰を下ろしたので、腰掛石として社前に据えられ、家康の徳をしのんで今は豊年石と呼ばれるようになったという。
原典より
新府城のきもん除けの稲荷を祭る御崎社がある、「御崎の納涼」といって名所になっている、この社前に高さ一米の豊年石がある。—— 韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年))
『韮崎市の民話伝説』は、韮崎市教育委員会が昭和四十二年に発行した民話・伝説集である。韮崎・円野・中田・穴山・藤井・神山・穂坂・清哲・旭・大草・竜岡の十一町で民俗資料調査員が集めた百六十八話を収め、武田信玄・勝頼や鎮西八郎為朝、弘法大師の話、山の神のたたりや化かされた話などに話者名や『裏見寒話』などの出典を添える。巻頭に昔話と伝説の解説を置き、本文を木・石・水・塚・坂峠・山・谷沢・屋敷跡城址・祠堂・その他の十部に分ける。