徳川家康
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どんな伝承か
昔、葛西あたりの漁師で次郎左衛門という者がいた。ある日、漁に出たがいっこうに魚が獲れず、舟は姉崎の沖まで来てしまった。岸のほうを見ると、侍らしい風体の者が四、五人、しきりに舟を寄せろと合図している。近づけると彼らは急ぎ飛び乗ってきて、早く沖へ出ろという。話を聞くうちに、そのかしらが徳川家康であることがわかった。お忍びで江戸を出て上総に来たが、怪しい男どもにつけねらわれていたのだという。次郎左衛門が江戸まで送り届けると、家康は褒美を与えようとしたが、困っている方を助けるのは当り前だと辞退した。そこで内海という苗字を許され、葵紋入りの杖と草履とかわらけを与えられたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第5巻』所収の「文化叙事伝説」全104話(千葉・山梨・神奈川・埼玉・東京=関東甲信)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。
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