松雲寺の怪力和尚秋山太陽
どんな伝承か
中田町中条の松雲寺第十三世住職・秋山太陽は、無類の強力者であったと伝わる。あるとき庭先の据風呂で入浴していた人が、にわか雨で困っているのを見て、その人ごと抱えこんで家の中へ入れてやった。また平素、他家へ法事に行った際には、履物を間違われないようにと、その家の大黒柱を持ち上げて、その下に草履をはさんでおいた。ある年、江戸へ上る途中の上野原で、竹やぶを開墾している人たちが竹の処置に難渋しているのを見ると、和尚は素手でその竹を端からこぎ取ってやったという。話者は松雲寺の住職。
原典より
見照坊(身延山) 一武田勝頼は地元に短期間とはいえ、居城したので当然その話題は多く、信玄は元より全県的事蹟の保持者で、話数は豊富である。—— 韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
韮崎市の民話伝説(韮崎市教育委員会・1967年(昭和42年))
『韮崎市の民話伝説』は、韮崎市教育委員会が昭和四十二年に発行した民話・伝説集である。韮崎・円野・中田・穴山・藤井・神山・穂坂・清哲・旭・大草・竜岡の十一町で民俗資料調査員が集めた百六十八話を収め、武田信玄・勝頼や鎮西八郎為朝、弘法大師の話、山の神のたたりや化かされた話などに話者名や『裏見寒話』などの出典を添える。巻頭に昔話と伝説の解説を置き、本文を木・石・水・塚・坂峠・山・谷沢・屋敷跡城址・祠堂・その他の十部に分ける。