三月三日に現れる源五郎岩
どんな伝承か
檜原村三都郷の中里には源五郎岩と呼ばれる大岩があった。戦に敗れた平山伊賀守氏重がこの岩に身を潜めていたところ、源五郎という者が敵兵にその居場所を告げてしまう。逃れられぬと覚った氏重は潔く自害したが、その際に源五郎をきっと睨みつけた。源五郎もたちまち倒れたという。三月三日のことで、以後その日が巡るたび、岩の正面に源五郎の姿が現れたと伝わる。
原典より
西多摩郡檜原村三都郷の中里に、源五郎岩という大岩があった。—— 武蔵の伝説(大島建彦/渡辺千佳子・日本の伝説・1976年(昭和51年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
武蔵の伝説(大島建彦/渡辺千佳子・日本の伝説・1976年(昭和51年))
『武蔵の伝説』は、大島建彦と渡辺千佳子が昭和五十一年に著した伝説集である。埼玉県・東京都と神奈川県の一部にあたる旧武蔵国の伝説を、地誌・紀行・社寺縁起・区市史や『埼玉県伝説集成』などの文献と土地の口碑から集め、項目ごとに出典を添える。『日本伝説名彙』の六部門に家・村と祭礼・行事を加えた八部に分け、巻頭の「はじめに」で伝説の分類の方法を論じている。