母を慕う童子が泣き伏した童子石
どんな伝承か
ときがわ町西平の慈光寺七石の一つに童子石があり、乳児石とも呼ばれる。母を慕う童子が悲しみのあまりこの岩に泣き伏したと伝えられ、岩には童子の足跡が残っているという(大野武男『郷土史調査と其実例』)。原典の記述はこれだけで、童子の素性などは記されていない。
原典より
母を慕う童子が悲しみのあまりここに泣き伏したといい、岩には童子の足跡がついている。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成――分類と解説 上』は、韮塚一三郎が埼玉県内の伝説を類型ごとに集めて編んだ伝説集の上巻である。片目の魚、化かす狐や狸、松・杉などの樹木、石や岩、ダイダラ坊と山、清水・渕・池・井戸にまつわる県内各地の伝説を、郷土誌や地誌、『埼玉史談』などの文献と、地元の資料提供者や話者の報告から採って収める。各話に所在地と出典を添え、話型ごとに〈解説〉を置いて全国の類例と信仰の背景を論じ、[参考]文献を挙げる。