岩穴に飛びこみ石となった二羽の鳥
どんな伝承か
北相木村の京の岩に伝わる七不思議の一つ目。京の岩の入口に、東西五間、高さ三間、奥行き一間半ほどの岩穴があり、その内側に二羽の鳥の姿が浮かんで見える。左へ舞っているのが鳶で、右へ舞っているのがもう一羽の鳥だという。昔、坂上田村麻呂が部将の鳶尾三郎の菩提を弔う場所を探していたとき、不思議なことに二羽の鳥が飛んできてこの岩穴に飛び込み、そのまま石になったと伝えられる。この岩穴は鳶岩とも呼ばれている。
原典より
右の方へ舞っているのが鳥、左の方へ舞っているのが鳶だと言っている。—— 信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年))
『信州七不思議』は、降幡利治が昭和五十九年に著した信州各地の七不思議を集めた本である。諏訪大社上社と下社の御神渡りや筒粥に始まり、松原湖、生島足島神社、川中島古戦場、志賀高原、浄光寺、雲上寺、立石など県内各地に伝わる七不思議を、町村誌などの資料と聞き取りをもとに記す。各地の七つの事柄を箇条に掲げて関わる社寺や史跡の解説を添えるガイド風の構成で、序では越後の人が信州人の気質を評した七不思議を紹介する。