葦の筒に入る粥で占う五穀の豊凶
どんな伝承か
諏訪大社上社の七不思議の三つ目に数えられた、正月十四日の神事である。米・麦・栗・黍・豆の五穀と一本の葦の筒をひとつの釜に入れて煮て粥をつくると、よく煮えた粥が葦の筒の中へ入りこむ。その量が多いか少ないかによって、その年の五穀の実りの良し悪しを占ったという。ただし上社ではかなり早くに廃れてしまい、いまは行われていない。
原典より
米、麦、栗、黍、豆の五穀と一本の葦の筒をひとつの釜に入れて煮、粥をつくる。—— 信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
信州七不思議(降幡利治・1984年(昭和59年))
『信州七不思議』は、降幡利治が昭和五十九年に著した信州各地の七不思議を集めた本である。諏訪大社上社と下社の御神渡りや筒粥に始まり、松原湖、生島足島神社、川中島古戦場、志賀高原、浄光寺、雲上寺、立石など県内各地に伝わる七不思議を、町村誌などの資料と聞き取りをもとに記す。各地の七つの事柄を箇条に掲げて関わる社寺や史跡の解説を添えるガイド風の構成で、序では越後の人が信州人の気質を評した七不思議を紹介する。