諏訪の千里眼実験と三田光一の取調べ
どんな伝承か
念写の能力者として知られた三田光一は、大正六年八月、福来友吉とともに南信日日新聞に招かれ、諏訪で講演と千里眼の実験を行った。ところが警察は、表向きは名を偽ったという疑いで三田を取り調べ、事件は正式な裁判にまで発展した。同じ新聞の大正一一年一月の記事によれば、結果は無罪だったという。著者は、明治の終わりから昭和十年ごろまで全国で超能力を実演していた三田には芳しくない風評もあり、警察犯処罰令で挙げられた例もあったと記している。
原典より
たとえば大正六年八月、三田は福来ともども南信日日新聞に招かれ、諏訪市で講演と千里眼の実験を行なったが、…—— 霊術家の饗宴(井村宏次・井村宏次・霊術研究・1983年(昭和58年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊術家の饗宴(井村宏次・井村宏次・霊術研究・1983年(昭和58年))
『霊術家の饗宴』は、井村宏次が一九八三年に著した近代日本の霊術家の歴史である。明治から昭和初めにかけて、気合術・催眠術・霊子術などで民衆の病や苦しみを救おうとした霊術家たちの運動を、当時の新聞記事や刊行物、関係者の家族への取材をもとにたどる。プロローグと六章、エピローグからなり、浜口熊嶽、桑原天然、福来友吉と千里眼事件、太霊道の田中守平を章ごとに取りあげ、霊術ブームと取締法による衰退までを描く。