長浜の氏神蒲生八幡と初祭り
どんな伝承か
小倉北区長浜は蒲生八幡神社を氏神としている。祭礼は旧九月五日で、長浜の氏子はそれぞれ参拝し、とりわけ子供の生まれた家は「初祭り」「初子詣り」といって、弁当を持って神社近くの河原で食べる習わしだった。蒲生八幡は、慶長七年(一六〇二)に細川忠興が小倉城を築いたとき、紫川の川口にあった規矩八幡を蒲生へ移したもので、このとき川口に住んでいた漁民は長浜浦と平松浦に移された。長浜浦の漁民にとってはもともと自分たちの集落にあった神社であるだけに信仰が厚く、遠い蒲生まで参拝を続けた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。