修験の行場だった大里の滝の観音
どんな伝承か
門司区大里の豊国学園のグラウンドから少し山を登ったところに、滝の観音と呼ばれる観音がまつられている。いつ開かれたかは分からないが、藩政時代には戸上山満隆寺の修験者が行をする場であったと伝えられる。満隆寺は戸上神社の境内にあった寺で、今はその場所に地蔵堂が建っている。ここでは毎月十七日の観音の日と二十八日の不動の日に大数珠くりが行われ、正月と五月、九月には護摩焚きの供養があって、今も多くの参拝者でにぎわう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。