平山観音院のお乳観音と不動の滝
どんな伝承か
門司区伊川の平山御手洗口に平山観音院がある。壇ノ浦の合戦に敗れた平家の落人が一族の菩提を弔うために回向堂を建てたのが始まりと伝えられ、本尊は十一面観音である。境内には不動の滝があり、病気平癒などの願かけに水垢離をとる人が多い。また小倉藩小笠原家の姫君にまつわる哀話を持つお乳観音がまつられており、乳の出ない母親がここの霊水、お乳水をいただいて飲むと乳が出るようになるという。四月・八月・十月に法要があり、毎月十七日には祭りが行われる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。