平家の落人が見つけた巌観音
どんな伝承か
門司区黒川の春日町、砂利山の中腹の谷間にある観音は「巌観音」と呼ばれている。本尊の十一面観音は大きな自然石で、北九州市内はもとより、下関や大分方面からも参拝者が今でも多い。今から約八〇〇年前の寿永四年、壇之浦の合戦で敗れた平家の落ち武者たちが発見したものといわれ、わき出る泉は万病に効くという。毎月十七日に祭りが行われている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。