生サザエが当たりの藍島エビス祭り
どんな伝承か
北九州市小倉北区の藍島、五社宮の境内にある恵比須社では、十二月三日にエビス祭りを営み、海上の安全と豊漁を祈った。昼は社の前庭で祭り、夜は新屋の家に籠もる。参るときは浜で海藻を拾って清め、祓いを受けてから神前へ供え、といべっさんと唱えて三度手を打つ。男が揃うと宮総代の音頭でうちこみを行い、両手を開いて掻き込むしぐさをする。そののち紙に包んだサザエが膳ごとに配られ、開いて生のサザエが出れば当たりで、祝いに酒が一本贈られた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。