大年なおしに鯉と餅で招く親類
どんな伝承か
南陽市漆山地区では、男の厄年を五才・十五才・二十五才・四十二才、女を三才・十三才・十九才・三十三才とし、災難を逃れるために厄年払い、年なおしの行事を旧暦二月一日に行なった。なかでも男の四十二才、女の三十三才は「大年なおし」と称し、親類縁者を招いて盛大に祝う。料理には鯉を用い、餅をつき、引物を配って大振舞いとなる。昔は根のついた松を二本とってきて恵比須さまに飾り、その松を庭に植えて根着くと長者になれるとも言い伝えた。今は枝松を飾り、二月十五日にオサイトヤキをする。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊』は、置賜地方の民間信仰を、奥村幸雄・武田正らが項目ごとに分担して書いた民俗誌である。人の一生や食物・病気の禁忌、天気占い・作占い・予兆とまじない、ワカ(巫女)、病を治す薬師・道祖神・地蔵、死霊と魂招び・死水の習俗を、古老からの聞き書きや薬の書付を交えて記す。「禁忌・卜占・予兆」「生活の中の神々」「死霊」などの部に分け、項の末尾に執筆者名を記す。