青空を流れる蜘蛛の糸「雪迎え」
どんな伝承か
米沢盆地の北東部にある南陽市赤湯では、冬が近づくと「雪迎え」と呼ばれる現象が見られる。晩秋から初冬にかけて、よく晴れて風のない日に空を舞う蜘蛛の糸である。蜘蛛は十月の末から十二月の初めまで、田の枯れ草や突き出た棒の先に登り、頂上でくるりと向きを変えて八本の足を突っ張り、尻を持ち上げて糸を何本も吹き出す。まっすぐ空へ流れる糸に引かれ、やがて足を離すと風船のように青空へ吸い込まれていく。落ちた蜘蛛の糸だけが絡み合い、銀の筋となって中空を漂う。里に雪が降る前ぶれとされ、白竜湖のあたりと隣の高畠町でしか見られない現象だという。
原典より
米沢盆地の北東部にある南陽市赤湯は、毎年冬が近づくと、「雪迎え」という不思議な現象が見られることで有名だ。—— 心霊大全(中岡俊哉・1970年代~1980年代) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・1970年代~1980年代)
奇怪なお菊人形(心霊大全)/心霊写真と自殺者の霊/北海道の怪奇現象/憑依と祟り/中岡俊哉の心霊蒐集