頭から米粉をかけられるぬり地蔵
どんな伝承か
南陽市小滝の下にも、やんめ地蔵と似た風習をもつ地蔵がある。こちらはぬり地蔵と呼ばれ、春四月二十四日、秋九月二十四日の祭日には、参りに来た人たちがてんでに米粉や麦粉を水で溶いたものを頭からかけてやる。麦粉を用いるのは一種の変型で、やんめ地蔵と同じくうる米粉が元の形式かと思われる。祭日に米粉を水で溶いたものを地蔵にかけるという所作は、いつの時代にか地蔵尊の供物がしとぎと定まっていたことを示すものと考えられる。しとぎは水に浸したうる米の粉を練り固めたものだからである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活・民俗調査)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』所収の禁忌・卜占・予兆・生活の中の神々・死霊。山形県置賜地方に伝わる民間信仰を採録する。