火傷を防ぐ火目観音と取り子
どんな伝承か
置賜地方の子育てには数多くの禁忌があった。祝いの赤飯の重箱には、仲たがいしないようにマッチや手拭を返しものとして入れる。他人の米を食うと産婦は早く元気になるといい、山の神は産忌を特に嫌うので、産婦は屋外で太陽に当たってはならず、その履物を履いてもいけない。生後六か月で生える六月歯は親食い歯なので、子どもを川に流して他人に拾ってもらうという。オシメを夜に外へ干すと通り神がついたり風邪をひくといい、夜泣きの子には夜泣き松の葉や皮を焚いた。子どもが火傷をしないようにと米沢の火目観音に詣り、体が弱いときは寺や不動尊などの取り子にしてもらったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活・民俗調査)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』所収の禁忌・卜占・予兆・生活の中の神々・死霊。山形県置賜地方に伝わる民間信仰を採録する。