炒り豆で占った婆さんが風邪の神に
どんな伝承か
西教寺がまだ島寺にあったころ、寺の大門で花を売っていた老婆がいた。易を見るのが上手で、大豆を炒ってそのはじけ方で占うと、それがまたよく当たったので、豆炒り婆さんと呼ばれた。村人は炒り豆を供えて風邪が治るよう願い、供えた豆の中から三、四粒を持ち帰って食べると風邪が治ったという。こうして豆炒り婆さんは風邪の神さまになり、近年までお参りする人があった。今もこのあたりの堰筋の十一人が、毎年五月の堰掘りのときに祭りを続けているという。
原典より
村人は炒った豆を上げて風邪が治るようお願いし、上げた豆の中から三、四粒、持ち帰って食べると風邪が治ったという。—— 坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌)
『坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説』は、長野県坂城町の町誌上巻(自然編・民俗編)から、民俗編の数章を抜き出したものである。祟る所や神罰、ヒトダマ・狐火などの怪異、魔除け、植物の禁忌といった俗信を地区ごとの事例として番号を付けて並べ、続いて甘利さま、天田長者とほうず池、苅屋原の七不思議、貉和尚、夜泣き石など三十余りの伝説を収める。伝説の章は調査員の調査をもとに、以前の調査記録も二、三篇併せて載せる。