水の行方が知れない裾無川
どんな伝承か
苅屋原の七不思議の一つ、裾無川は、ふだんは澄んだ水がわずかに流れているだけだが、大雨が降るとすさまじい滝になって流れ落ちる。ところが下手にある石垣の堰のところまで来ると、水はほとんど届かなくなっている。近くの畑にしみ出すこともなく、千曲川に注ぐこともない。学者が色素を流して水の行方を追ったこともあったが、突き止められなかった。流れの裾が無い不思議な川として、昔から語られている。
原典より
付近の畑にも出ず千曲川へも流れて出ないのである。—— 坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌)
『坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説』は、長野県坂城町の町誌上巻(自然編・民俗編)から、民俗編の数章を抜き出したものである。祟る所や神罰、ヒトダマ・狐火などの怪異、魔除け、植物の禁忌といった俗信を地区ごとの事例として番号を付けて並べ、続いて甘利さま、天田長者とほうず池、苅屋原の七不思議、貉和尚、夜泣き石など三十余りの伝説を収める。伝説の章は調査員の調査をもとに、以前の調査記録も二、三篇併せて載せる。