石を動かして祟りを招いた山伏塚
どんな伝承か
坂城町上五明で、田の中に山伏を埋けたといわれる石積みの円墳があり、これを山伏塚といっていた。耕作に不便なので、その石を田の畦に片付けたところ、そこの家の人がヤク病すなわち腸チフスとなり、やがて村中に広がった。塚を元通りにしたところ、その後は祟りがなくなったという。さらにその後、耕地整理に不便なので、寺の住職に頼んで経をあげてもらってから取り壊したが、このときは祟りがなく、工事は無事に修了したと伝えられている。
原典より
耕作に不便なので、その石を田の畦に片付けた所、そこの家の人が、ヤク病(腸チフス)となり、やがて村中に広がった。—— 坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌)
『坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説』は、長野県坂城町の町誌上巻(自然編・民俗編)から、民俗編の数章を抜き出したものである。祟る所や神罰、ヒトダマ・狐火などの怪異、魔除け、植物の禁忌といった俗信を地区ごとの事例として番号を付けて並べ、続いて甘利さま、天田長者とほうず池、苅屋原の七不思議、貉和尚、夜泣き石など三十余りの伝説を収める。伝説の章は調査員の調査をもとに、以前の調査記録も二、三篇併せて載せる。