蒲生八幡神社の敷地祓いと獅子起こし
どんな伝承か
小倉南区蒲生の蒲生八幡神社の祭礼は十月四・五日だが、それに先立ち九月中旬から敷地祓いが始まる。日取りは総代の寄り合いで決め、榊台という小さな神輿を自治会から三人ずつ出して町内を担いで回る。昔は笛・太鼓・チャンチキを鳴らして歩き、回る順路や泊まる先も決まっていた。先触れがお祓い希望の家から賽銭を集め、宮司が祝詞をあげて祓い、終わると有志の家に集まって宮司とともにご馳走を食べた。高野山田では山家家がお神酒(大河内川の水で造った甘酒)、藤崎家が胡麻塩飯の御饌米を持ち、矢野家と三当主そろって蒲生八幡へ迎えに行き、榊台に御神体を移して帰り氏子の各家を祓った。これを獅子起こしという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。