小竹恵比須座の福膳とこだから
どんな伝承か
北九州市若松区小竹の恵比須神社では、戸別祓いをする夏祭りが七月十二日に、大祭が十二月二日と三日に行われる。大祭では神社での祭典のあと五組(以前は三組)に分かれ、それぞれの座元で恵比須座を設けて直会をする。献立はブリの刺し身、ヒジキの白和え、ブリの煮付け、汁物、塗り椀へ山盛りにした強飯で、この中に一つだけ福膳がある。福膳とはヒジキの白和えに小さなビイナ(蜷)の殻を入れた膳で、これに当たると小判・タイ・打ち出の小槌・恵比須面などをササに付けた「こだから」が贈られ、当たった者は酒一升を買わねばならない。恵比須座は五世帯一組が当番となり、受け渡しの儀式には大杯三杯ずつ酒を飲んで三回の手打ちをする。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。