道原楽の雨ごい祈願
どんな伝承か
北九州市小倉南区道原の道原楽は県指定無形民俗文化財で、雨ごい祈願として行われるものであるから日取りは一定していない。記録によれば天明七年から今日までに二十数回しか行われていないという。当日は四十三人の全員が打ち出しの家に集まってお神酒を頂き、一列縦隊で道行きの楽を奏しながら楽庭へ向かって行進する。先頭に三人の楽引き、旗持ち、少年の縁起読み、杖使い、笛、鉦打ちと団扇使い、頭楽、太鼓と続く。笛と鉦、太鼓の音に合わせて一節に六歩ないし一〇歩歩いて止まり、一同が両手をさし上げて「セーイ」と声を上げる。一鼓六足の出陣行軍の形式を模したものといわれる。楽庭は、今は道原小学校の校庭になっている場所である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。