老婆に化けてお札を受けた東光寺のケヤキ
どんな伝承か
十日町の来迎寺に遊行上人がやって来たとき、近在の村々からお札を受けに来る人で寺はにぎわった。そのころ、来迎寺へ行くと言う老婆が城之古の渡し舟に乗り込むと、舟の進みがにわかに重くなった。何日か過ぎて、南鐙坂にある東光寺の境内で、ケヤキの枝の先に上人のお札が掛かっているのが見つかり、村人たちは大騒ぎになった。城之古の舟頭は、舟に乗せたあの老婆はこのケヤキが人に化けた姿だったに違いないと思ったという。
原典より
数日後、南鎧坂(みなみあぶざか)の東光寺境内のケヤキの枝先に、上人様のお札がかかっていたのでムラ人は大騒ぎ。—— 十日町市史 資料編8 民俗(十日町市・十日町市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
十日町市史 資料編8 民俗(十日町市・十日町市史)
『十日町市史 資料編8 民俗』は、十日町市の市史資料編の民俗の巻であり、ここにはそのうち第二節「伝説」を収める。市内に伝わる伝説を木、石・岩、水、塚、坂・峠・山、祠堂、家・ムラの七つに分け、遊行上人にお札をもらいに来た木、片目の魚がすむ七ツ釜、新田義貞の挙兵にちなむ観音塚や竜王様、弘法清水などの梗概を記す。冒頭に伝説と昔話の違いを説く解説を置き、話を梗概にとどめたことと別冊『十日町の昔ばなし』の参照を断る。