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上州と武州が押しつけ合った六部塚

所在地埼玉県深谷市中瀬向島(六部塚)
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典埼玉県伝説集成——分類と解説 中

どんな伝承か

深谷市中瀬の旧中瀬村向島の西の端、不動堂の裏手に六部塚がある。もとはいまより二百間ほど北にあったが、大正三年の利根川改修のとき、不動堂といっしょに現在の場所へ移された。古老の話では、不動堂裏の細道はかつて上野と武蔵の境で、六部が上野の側で倒れて死んでいたのに、上州方がそこは武州の領分だと言い張ったため両国の争いになり、結局武州方が負けて塚は武州領に置かれることになったという。もとの塚の場所は、いまでは利根川の流れの真ん中にあたり、しのぶすべもない。塚の碑には明暦丙申の年十月十八日と刻まれている。

原典より

六部は上野領で斃れていたが、上州方がそこは武州領だと主張したので上武の争いとなった。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)

『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。

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