家康のために急造した無量寺の一夜門
どんな伝承か
吉見町久保田にある無量寺の惣門は、一夜門と呼ばれている。徳川家康がこの寺を訪れることになった折、急ぎで建てたことからこの名がついたという。無量寺には慶長六年に家康が鷹狩りの途中で立ち寄ったとも伝わり、客殿の前には家康腰掛松と呼ばれる松もある。いま見られる門は二代目である。
原典より
家康がお成の時にわかに造立したので、この名がある。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。