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前川利右衛門と青木昆陽の甘藷

所在地鹿児島県指宿市
年代約二百年前
登場前川利右衛門、青木昆陽
出典定本柳田国男集 第1巻

どんな伝承か

甘藷は約二百年のあいだに、凶作の備えや流人の飢えを救う作物から、広い地域で誰もが作り食べる常食へと変わった。沖縄から本土へこの芋を招き入れたのは、薩摩の児水の前川利右衛門だったと柳田は記す。のちに関東の大都会では「八里半」の焼芋が名高くなり、甘藷の普及に尽くした青木昆陽の墓の前で、焼芋屋の組合が感謝の祭を営むほどの時代が来た。柳田は、甘藷を伝えた先人たちが、今日生じている社会上の効果をどこまで予期していたかは、とうてい理解しがたいと述べている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第1巻』は、柳田国男の著作を集めた著作集の一巻である。椰子の実の漂着から日本人の渡来と稲作を海の道に求める論考と、海神宮考・みろくの船・根の國の話・寶貝のこと・稻の産屋などの諸篇、大正期の南島旅行に基づく『海南小記』、昭和二十六年八月の自序をもつ『島の人生』を収める。いずれも海と島を舞台に、ニライカナイや宝貝、漂着や島の復興をめぐる民俗と歴史を論じている。

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