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阿室御嶽の鉦の音の怪

所在地鹿児島県大島郡宇検村大字阿室(秋葉神社)
年代火災以後の五年間
登場江口、目撃者(佐賀から来ている商人・親子で音を聞いた)
出典定本柳田国男集 第1巻

どんな伝承か

阿室の御嶽は大火のあとも祝女が祭り、再建以来その信心はいっそう引き締まった。祝女は五人、ワキガミを加えて七人が白い祭衣で神の山に登り、祭の様子は彼女たちしか知らない。火災後の五年間、年に何度かの祭の日の夕方、祝女たちが山を下りてくるとすぐあとに、御嶽の山で鉦の音、あるいは鉄棒を曳くような音がするという。村人は誰も人のしわざとは思わず、小学校の先生や佐賀から来ている商人の江口親子も耳にした。ところが御嶽の東に暮らす平田の人々には、その音が聞こえないのだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第1巻』は、柳田国男の著作を集めた著作集の一巻である。椰子の実の漂着から日本人の渡来と稲作を海の道に求める論考と、海神宮考・みろくの船・根の國の話・寶貝のこと・稻の産屋などの諸篇、大正期の南島旅行に基づく『海南小記』、昭和二十六年八月の自序をもつ『島の人生』を収める。いずれも海と島を舞台に、ニライカナイや宝貝、漂着や島の復興をめぐる民俗と歴史を論じている。

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