山頂へ飛んだ堂叡山の不動明王碑
どんな伝承か
信仰の山として知られる堂叡山は御嶽とも呼ばれ、頂には三笠山や八海山などの碑とともに、ひときわ大きな堂叡山大日大聖不動明王の碑が立っている。この碑石を建てる日、近郷の信者たちが大石の前に集まり、声を合わせて担ぎ上げた。休み休み進むうちに道はしだいに急になり、とうとうどれほど力を出しても石は少しも動かなくなった。皆が一心に御嶽さんに祈ると、すさまじい風が吹いて砂ぼこりに包まれ、風がやむと大石が見当たらない。仕方なく祈りながら頂上へ登ると、あの重い石がちゃんと届いていたという。
原典より
何とあんなに大きな重い石がちゃんと届いているではないか。—— 坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌)
『坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説』は、長野県坂城町の町誌上巻(自然編・民俗編)から、民俗編の数章を抜き出したものである。祟る所や神罰、ヒトダマ・狐火などの怪異、魔除け、植物の禁忌といった俗信を地区ごとの事例として番号を付けて並べ、続いて甘利さま、天田長者とほうず池、苅屋原の七不思議、貉和尚、夜泣き石など三十余りの伝説を収める。伝説の章は調査員の調査をもとに、以前の調査記録も二、三篇併せて載せる。