昔の海の名残の沼が並ぶ槲の純林
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どんな伝承か
外南部の東通村には、人が忘れたかと思うほどの槲の純林が残っていた。秋の初めの頃、著者は尻屋崎の灯台を見たのち山を越えて、尻労の昆布採る浦に泊まり、翌朝は姉弟二人の小童を案内に連れて、猿ヶ森という部落を見に行った。路は南へ三里余りの平地であったが、日の照る午前十時前後なのに、ついに一人の通行者にも逢わなかった。密林の端に小川が流れ、それを渡って曲がるとにわかに明るくなり、そこは槲の林であった。樹林のはずれには小さな沼がいくつともなく一列に繋がっていて、それはことごとく昔の海の断片であった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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東通村の伝承
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