八郎湖の氷を割って捕る魚
どんな伝承か
文化七年の正月、真澄は谷地中の佐藤氏の家で年を迎え、正月の行事を細かに記録した。十三日には今戸の浦から下りて八郎潟の氷渡りを試み、氷の下の魚を捕るわざを見に行った。二十三日には一日市から夜叉が袋に出て、湖上の網曳きを見て鯉川に泊まっている。二十五日、雪が霽れて谷地中に還った。この日記を氷魚の村君といい、正月風俗の記事は殊に精彩を極めるが、後段の八郎湖の氷上漁業の記もまた確実無比のものである。旅行記としては最も小さな断片に過ぎない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第3巻』を全158話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。