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晴明を追って身を投げた長者の娘

所在地千葉県銚子市川口(川口神社)
年代寛和二年(九八六)
登場阿部晴明
出典房総の年輪

どんな伝承か

歯櫛大明神と呼ばれる川口神社は銚子市川口にあり、寛和二年(九八六)の創建と伝える。昔、四日市場の長者の娘が陰陽師の阿部晴明と婚約した。ところが娘があまりに器量が悪かったので晴明は嫌がり、海に身を投げたように見せかけて逃げてしまった。それでも娘の思いは募るばかりで、とうとう後を追って海に身を投げた。里人は娘を哀れみ、その歯や櫛を納めて塚を築き、霊を慰めた。これが歯櫛大明神の始まりという。この社に櫛やおしろいを納めると美しくなると信じられ、不漁のときには晴明が隠れた西安寺の御幣を供えると大漁になるとも言われた。

原典より

歯櫛大明神とよばれる川口神社は、銚子市川口にあり寛和二年(九八六)の創建だという。—— 房総の年輪 より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

房総の年輪

『房総の年輪』は、房総各地の伝説・昔話・信仰の伝承地を一項ずつ取り上げた短い文章を集めたもので、著者と刊行の事情は原典に記されていない。香取の要石や真間の手古奈堂、松虫姫、源頼朝や義経の伝説地、沈鐘伝説、椀貸伝説、河童や天狗、海の怪異「もうれん」などを、『譚海』『上総国誌稿』や市町村の民話集を引きながら所在地とともに記す。各項は読み切りの小文で、昭和四十五年と四十七年の年頭に書かれた項を含む。

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