雨がへる
どんな伝承か
雨蛙は親の言うことを少しも聞かず、東と言えば西、黒と言えば白と、何事にも逆らって親を苦しめた。親蛙は臨終に際し、逆を行う我が子ならばと考えて、わが子が死んだなら心から埋めてくれるだろうと遺言して死んだ。ところが雨蛙は親を失った悲しみに堪えず、せめて最期の言葉には背くまいと思い、親の遺骸を川原に埋めてしまった。今、雨が降ろうとする頃に雨蛙が喉を膨らませて啼き立てるのは、母の墳墓が雨で流されはしないかと案じるためだという。
原典より
雨蛙は、ちっとも親のいう事を聴かないで、何事に、反対するのが常であった。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定))
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 上総の巻』を全218話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。