虫生の名の由来となったほたるもどき
どんな伝承か
匝瑳郡南条村大字虫生では、夏の夜にそこここを飛び交う蛍に似た虫がおり、これをほたるもどきと呼ぶ。飛ぶ様子は蛍に似ているが光らないのだという。虫生という地名は、この虫が多く生じる地であることに由来するのだと房総一覧志にあり、口碑としても言い伝えられている。同じ大字虫生には、鬼堂杉や広済寺の鬼の面の伝承も残っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 下総の巻(藤澤衛彦・日本伝説叢書・1919年(大正8年))
『日本伝説叢書 下総の巻』は、藤澤衛彦が編著し、大正七年の緒言と大正八年の序を添えた下総国の伝説集である。平将門・佐倉宗吾・真間の手児奈・累などを中心に、千葉県と茨城県西部にまたがる旧下総の城跡・寺社・墓・橋・井戸などにまつわる伝説を、地誌や古記録の引用を交えて収める。緒言で百七十九編を収めると述べ、国名の由来から始めて、話ごとに所在の町村名を付した見出しを立てて並べる。